神経電気刺激療法について

怪我や手術後の安静期間、加齢による活動量の低下、長期の入院生活など、身体を思うように動かせない時期は誰にでも訪れます。動かせない期間が続くと筋肉は落ちてしまうので、その後の回復にも時間がかかります。西宮のみやみつ整形外科リハビリクリニックでは、こうした場面で筋力の維持と回復を助ける治療方法の一つとして、神経電気刺激療法をご案内しています。
神経電気刺激療法(EMS)とは?
神経電気刺激療法(EMS)は、筋肉や神経に電気刺激を与え、筋力の維持・回復を図る治療です。ご自身の力で運動が難しい時期にも、電気の力を借りて筋肉を動かすことで、筋力の低下を防ぎ、回復を促します。
従来の低周波治療器では電気刺激による疲労が大きく、ご高齢の方や体力の落ちている方には長時間の対応が難しい面がありました。神経電気刺激療法はこうした方にも無理なく実施できるため、動かせない期間の筋力低下を抑えて、次のステップへの回復を後押しする役割を担います。
当院で導入している機器の特徴
当院では、神経筋刺激治療器「ソリウス」を導入しています。ソリウスは、一般的な低周波治療器とは異なる独自の波形を搭載しているのが特徴です。電気刺激の負担を抑えながら、しっかりとした筋収縮を引き出せるようになっています。
小さな刺激で効果的な筋収縮
痛みを感じにくい小さな電気刺激で、大きな筋収縮を引き出せます。
低周波特有の筋疲労が起こりにくい
一般的な低周波治療器で生じやすい筋疲労(LFT/低周波性筋疲労)が発生しにくく、繰り返しの使用にも対応できます。
速筋だけではなく遅筋も収縮
電気刺激による筋収縮は、瞬発力を担う「速筋」に偏りやすいと言われています。ソリウスは独自の波形により、姿勢の維持や持久力に関わる「遅筋」の収縮も引き出せます。
こんな方におすすめです
ご高齢の方
- 加齢に伴う下肢筋力の低下を予防したい方
- リハビリテーションを続けながら、日常の動きを取り戻したい方
- 長期の入院や術後の回復期にあり、運動量が落ちている方
- 歩行や立ち上がりに不安を感じ始めた方
スポーツをされている方
- 足関節捻挫や膝靭帯損傷などで、患部の安静が必要な方
- 怪我の影響でトレーニングが十分にできない期間の筋力低下を防ぎたい方
- 競技復帰までのリハビリ期間を、少しでも短くしたい方
治療の進め方
神経電気刺激療法は、リハビリテーションの一環として保険診療内で行っています。理学療法士による運動療法や徒手療法と組み合わせて、症状の状態に応じた頻度で継続する形が基本です。動かせない期間の筋力の落ち込みを抑えつつ、動かせるようになってからの回復までを、一連の流れとして支えていきます。
治療の注意点
神経電気刺激療法は身体への負担が少ない治療ですが、患者様の状態によっては実施が難しい場合や、慎重な判断が必要になる場合もあります。
治療を受けられない方
- 心臓ペースメーカーや植込み型除細動器など、体内埋込み型の医療機器をご使用の方
- 妊娠中の方
- 悪性腫瘍のある部位およびその周辺
- 急性の炎症や感染症がある部位
- 電極を貼る部位に開放創、湿疹、皮膚炎などのトラブルがある方
- 出血傾向のある方、および出血が続いている部位
慎重な判断が必要な方
- 重度の心疾患や不整脈のある方
- 人工関節や骨接合材などの金属が体内に入っている部位
- 知覚障害があり、電気刺激の強さをご自身で判断しにくい方
- てんかんの既往がある方
- 発熱中や体調が優れない方
受診·ご相談について
神経電気刺激療法は、怪我や手術後の回復期に不安を感じている方、加齢による筋力の低下でお悩みの方、競技への復帰を目指している方など、幅広い方にご検討いただける治療方法です。まずは問診・診察の上で適応を判断いたしますので、気になる症状がある際は、一度ご相談ください。